我々は「混沌」の中に生きている。
理性と社会性でコントロールしているつもりの無秩序の中に
ふわふわと浮遊し、あてもなく漂っている。
例えば、人の心がそうだ。
時として拡散し、時として凝縮する。
幸福を感じ、不安を感じ、未来に燃え、過去に悔やむ。
喜び、平安に満ち、悲しみ、苛立つ。

我々は昨日とは別の、明日とも違う
自分の「感情」に動かされながら生きている。
それはまるで、水の中で翻弄される液体のようだ。

この液体は、なぜこのような形を描くのか?
形の変化にどんな秩序が存在しているのだろうか?
我々の心は、時や場所など様々な条件の下で
様々な形状をつくりだしている。
私はフォトグラファーではない。
作品「SHAPE OF MIND」は、私が意図的に描いた造形でもない。
無秩序に思える混沌の中で偶発的に生まれた造形に
優美な曲線や美しい模様を
ただひたすらに見いだそうとする試みである。

アートディレクター  ながしま 明